年末の忙しさが歯を痛める?疲労とストレスで悪化する“隠れ歯ぎしり”に注意|もりわき歯科|芦屋駅すぐの歯科・歯医者

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医療コラム

年末の忙しさが歯を痛める?疲労とストレスで悪化する“隠れ歯ぎしり”に注意|もりわき歯科|芦屋駅すぐの歯科・歯医者

年末の忙しさが歯を痛める?疲労とストレスで悪化する“隠れ歯ぎしり”に注意


はじめに:年末に“歯の不調”が増える理由

年末が近づくと、歯科には「急に歯が痛くなった」「噛むとズキッとする」「歯ぐきが腫れた」といった急患の方が増えます。
クリスマス前後から仕事が慌ただしくなり、大掃除や年末のイベント、帰省の準備が重なることで生活リズムが崩れやすくなる時期です。

その背景には、疲労・睡眠不足・ストレスが大きく関わっています。

特に見逃されがちなのが、

無意識に歯を強く噛みしめる「隠れ歯ぎしり(クレンチング)」

です。

「音が出ないから気づかない」「歯は痛くないから大丈夫」と思っている方も、年末の忙しさで症状が悪化することがあります。

本コラムでは、年末にとくに増える“隠れ歯ぎしり”の原因と対策を、歯科医の視点から詳しく解説します。

 


気づかれにくい「隠れ歯ぎしり」とは?

歯ぎしりというと、ギリギリと音を立てて歯をこすり合わせるイメージがあります。しかし実際には、音のしないタイプの歯ぎしりである

クレンチング(噛みしめ)

の方が圧倒的に多いと言われています。

睡眠中、無意識に歯を強く噛み合わせてしまう習慣のことで、音がしないため家族にも気づかれにくく、本人も自覚がありません。

さらに、
・男性にも女性にも多い
・子どもにも一定割合でみられる
・仕事のストレスが強い人に多い
という特徴があります。

問題なのは、このクレンチングが、歯に100kg以上の力をかけることもあるという点です。

そのため、痛みがなくても日常的に歯を痛め続けてしまうことがあります。


年末の忙しさ・疲労・ストレスと歯ぎしりの関係

歯ぎしりは“歯の癖”ではなく、

脳と筋肉の緊張状態が原因で起こる、身体のストレス反応の一つ

とも言われています。

年末に歯ぎしりが悪化しやすいのは、次のような状況が重なるためです。

◆ 仕事の繁忙による精神的ストレス

年末の納期・会議・業務調整など、緊張感が高まる時期。
ストレスホルモン(コルチゾール)が増えると、筋肉の緊張が強くなり、睡眠中の噛みしめが増えます。

◆ 睡眠の質の低下

忘年会、飲酒、帰宅時間の遅れ、生活リズムの乱れなどにより浅い睡眠が増え、睡眠中の噛みしめが起きやすくなります。

◆ 姿勢による噛みしめの誘発

・長時間のデスクワーク
・うつむいてスマホを見る姿勢
は、無意識の噛みしめを呼びやすい姿勢です。

◆ 飲酒量の増加

年末は飲酒の機会が増えます。
お酒を飲むと睡眠が浅くなり、歯ぎしりの頻度が上がると報告されています。

こうした要因が重なり、年末は“隠れ歯ぎしり”が急増するのです。


歯ぎしりが引き起こす症状

歯ぎしりは、その強い力によって歯や顎にさまざまなトラブルを引き起こします。

◆ 歯の痛み・噛むと響く

噛み合わせの力が過剰にかかると、歯の根が炎症を起こし、軽いむし歯のような痛みを感じることがあります。

◆ 知覚過敏の悪化

くり返しの噛みしめは、歯の表面に細かな亀裂(マイクロクラック)を作り、しみやすくなります。

◆ 歯のすり減り・欠け

前歯が短くなる、歯の角が欠けるなど、年齢以上に歯が老けて見える原因にもなります。

◆ 顎の痛み・頭痛・肩こり

噛む筋肉は側頭部や首の筋肉とつながっているため、噛みしめが強いと肩こりや緊張性頭痛の原因になります。

◆ 歯周病の悪化

強い力が加わり続けると、歯周組織に炎症が起きやすくなり、歯周病が進行するリスクが高まります。

◆ 被せ物・詰め物の破損

歯ぎしりは、
・詰め物の脱離
・セラミックの欠け
を引き起こすことがあります。インプラントへの負荷も大きな問題です。

 


あなたは大丈夫?隠れ歯ぎしりチェックリスト

次の項目に当てはまる場合、隠れ歯ぎしりの可能性があります。

□ 朝起きたときに顎が重い、疲れている
□ 冷たいものがしみる(知覚過敏)
□ 歯が縦に割れたことがある
□ 頬の内側に白い噛み跡がある
□ 舌の縁にギザギザした跡(圧痕)がある
□ 詰め物がよく外れる
□ 肩こり・頭痛が続く

該当が多いほど、噛みしめの可能性が高くなります。


歯ぎしりを悪化させる“年末あるある”

年末によくある以下の習慣は、歯ぎしりを誘発します。

・忘年会で飲酒が続く

睡眠が浅くなり歯ぎしりが増えます。

・スマホ姿勢の悪化(首が前に出る)

顎に力が入りやすい姿勢です。

・長時間のパソコン作業

無意識の噛みしめが増える典型的な状況です。

・寒さで肩や顎の筋肉が緊張する

筋肉が固まり、噛みしめが起こりやすくなります。


年末にできる歯ぎしり対策

年末はトラブルが起きやすい時期ですが、できることはたくさんあります。

お家でできるセルフケア

◆ 就寝前のフェイスストレッチ

・頬の筋肉を軽くマッサージ
・口を大きく開けて深呼吸
筋肉の緊張が和らぎます。

◆ 噛みしめ注意メモ(TCH対策)

日中の噛みしめ癖である“TCH(歯列接触癖)”を減らすために、
「歯を離す」
と書いた付箋をパソコンやスマホに貼るだけでも効果があります。

◆ 寝る前のホットタオル

顎の筋肉を温めると、噛みしめの強さが軽減します。

◆ 睡眠習慣の見直し

・カフェインを控える
・寝る前のスマホを控える
・部屋を真っ暗にする
など、小さな工夫でも睡眠の質が改善します。

歯科で行う専門的なケア

◆ ナイトガード(マウスピース)

夜に装着することで、歯や顎へのダメージを防ぎます。
保険適用で作ることができ、年末のトラブル予防に最も効果的な方法です。

◆ 歯の亀裂・すり減りチェック

早期に見つけるほど治療の選択肢が広がります。

◆ 詰め物・被せ物の形態調整

噛み合わせの微妙なズレが歯ぎしりを強めることがあります


放置すると危険!こんなサインがあれば早めに受診を

次の症状がある場合、年末年始の休診期間に悪化する可能性があります。

・歯がズキッと痛む
・冷たいものが急にしみる
・噛むと響く
・顎が痛い/口が開きにくい
・詰め物が欠けた、外れた

早めに受診することで、大きなトラブルを防ぐことができます。


年末年始を快適に過ごすために:歯科医からのアドバイス

年末年始は、どうしても生活リズムが乱れやすい時期です。
忙しい時こそ「軽い違和感」の段階で受診することが大切です。

◆ メインテナンスの継続こそ最大の予防

歯ぎしりのチェックは、定期メインテナンスで確実に行えます。
歯周病やむし歯のリスク評価が同時にできるため、年末前のメインテナンス受診はとても有効です。

◆ 子どもの歯ぎしりも要チェック

子どもは歯が生え変わる時期に一時的に歯ぎしりをすることがありますが、異常が隠れていることもあります。
家族で一緒に確認すると安心です。


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