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医療コラム

子どもの口臭、実はよくある?病院に行くべきサインとは|もりわき歯科|芦屋駅すぐの歯科・歯医者

子どもの口臭、実はよくある?病院に行くべきサインとは

 

「最近、子どもの口がちょっと臭う気がする……」

そんなふうに感じて、不安になった経験はありませんか。

大人の口臭はよく話題になりますが、子どもの口臭についてはあまり語られません。そのため、「うちの子だけ?」「何か重大な病気では?」と心配になってしまう保護者の方は少なくありません。

結論から言えば、子どもの口臭は決して珍しいものではありません。そして、その多くは適切なケアで改善できるものです。今回は、よくある原因と、受診を検討すべきサインについてわかりやすく解説します。


子どもにも口臭はある?まず知っておきたいこと

子どもでも口臭は起こります。特に幼児から小学生にかけては、一時的に口臭が強くなることは珍しくありません。

なぜなら、子どもは

・歯磨きがまだ不十分になりやすい

・混合歯列期(乳歯から永久歯へと移行する時期)で磨きにくい部位が増える

・口呼吸になりやすい

といった特徴があるからです。

まず大切なのは、「口臭=重い病気」と短絡的に考えないこと。そして、「よくある範囲なのか」「医療的な対応が必要なのか」を冷静に見極めることです。


子どもの口臭の主な原因は“口の中”

子どもの口臭の原因の多くは、実は口の中にあります。

口臭の正体は、細菌がつくり出す揮発性硫黄化合物と呼ばれるガスです。これは、歯の表面や歯と歯ぐきの境目、舌の表面にたまったプラークの中で発生します。

特に多いのは、

・歯垢の蓄積

・歯肉炎の初期症状

・舌苔の付着

です。

子どもの歯ぐきはやわらかく、少し磨き残しがあるだけでも炎症を起こしやすい傾向があります。出血がなくても、炎症が始まっていることもあります。

つまり、子どもの口臭の約8〜9割は口腔内由来と考えられています。まず疑うべきは胃ではなく、お口の中なのです。


朝だけ臭うのは大丈夫?

朝起きたときに口が臭う。これは大人でも子どもでもよくあることです。

睡眠中は唾液の分泌が減少します。唾液には細菌を洗い流す働きがあるため、それが減ることで一時的に臭いが強くなるのです。

・朝だけ臭う

・歯磨き後に改善する

・日中は気にならない

このような場合は、生理的口臭の範囲と考えられます。

一方で、

・一日中臭う

・日に日に強くなっている

・本人も気にしている

といった場合は、何らかの原因が隠れている可能性があります。

「持続しているかどうか」が重要な判断ポイントです。


むし歯や歯ぐきの炎症が原因になることも

進行したむし歯は、特有の腐敗臭を伴うことがあります。特に乳歯のむし歯は進行が早く、気づいたときには神経まで達しているケースもあります。

また、歯肉炎でも口臭は発生します。歯ぐきからのわずかな出血や炎症が、臭いの原因になるのです。

「28本あるうちの1本くらい大丈夫」と思いがちですが、口の中は一つの空間です。1か所の炎症でも、全体の口臭に影響します。

定期的なチェックであれば、むし歯や歯肉炎は早期に発見できます。口臭は、そのサインのひとつである場合もあります。


口呼吸や鼻づまりとの関係

口呼吸は、子どもの口臭の大きな原因のひとつです。

口が開いている時間が長いと、口の中が乾燥します。唾液の自浄作用が弱まり、細菌が増えやすい環境になります。

原因としては、

・アレルギー性鼻炎

・アデノイド肥大

・慢性的な鼻づまり

などが挙げられます。

寝ているときに口が開いている、いびきをかいている、といった場合は注意が必要です。歯科だけでなく、耳鼻科との連携が必要になるケースもあります。


「胃が悪いせい」は本当?

子どもの口臭について、「胃が悪いのでは?」と心配される保護者の方は少なくありません。

しかし実際には、胃腸疾患が原因となるケースは非常にまれです。

テレビやインターネットの情報の影響で、「口臭=胃」と思われがちですが、まず確認すべきは口腔内です。

もちろん、全身症状を伴う場合は小児科的な評価も必要ですが、ほとんどの場合は歯科的アプローチで改善が期待できます。


受診を検討すべきサイン

次のような場合は、一度歯科医院でのチェックをおすすめします。

・歯磨きしても改善しない

・歯ぐきが腫れている、出血する

・強い腐敗臭がある

・片側だけ特に臭い

・鼻づまりやいびきを伴う

・家族以外から指摘された

早めに確認することで、軽い処置や指導で済むことがほとんどです。


歯科医院では何をチェックするの?

歯科医院では、

・プラークの付着状況

・歯肉の炎症

・むし歯の有無

・舌の状態

・唾液量

・口呼吸の傾向

などを総合的に確認します。

必要があれば、耳鼻科受診を提案することもあります。

そして重要なのは、「原因を取り除くこと」と「再発させないこと」です。単にクリーニングするだけでなく、リスク評価とセルフケアの改善まで含めた予防管理が大切です。


家庭でできる予防のポイント

家庭でできる対策としては、

・年齢に応じた仕上げ磨き

・デンタルフロスの使用

・舌を優しくケアする

・こまめな水分補給

・鼻呼吸の習慣づけ

などが挙げられます。

特に混合歯列期は磨き残しが増えやすいため、保護者のサポートが重要です。

「臭うから叱る」のではなく、「どうしたら改善できるか」を一緒に考える姿勢が、子どもの自己肯定感を守ることにもつながります。


口臭は体からの小さなサイン

子どもの口臭は、決して珍しいことではありません。しかし、それが体からの小さなサインであることも事実です。

早めに気づき、早めに対応すれば、大きなトラブルになることはほとんどありません。

定期的なメインテナンスは、むし歯予防だけでなく、歯ぐきの健康管理や口呼吸のチェックにもつながります。

「何かあってから行く」のではなく、「何もないことを確認するために通う」。

そして、何もない状態がずっと続くための習慣を、歯医者に通うことで身につける。

それが、これからの子どもの歯科との付き合い方です。

口臭が気になったら、まずは慌てず観察し、必要であれば専門家に相談してください。多くの場合、適切なケアで安心できる状態に戻すことができます。


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