むし歯予防で大切なことは下記3つです。
- フッ素(フッ化物)の利用
- 親から子への感染予防
- プラークコントロール(磨き残しを減らすこと)
フッ素(フッ化物)の利用
むし歯予防で最も科学的根拠の強いものは、フッ素(フッ化物)を利用することです。近年の歯磨き粉のほとんどにはこのフッ素がむし歯予防のために配合されています。歯磨きが一番大事だと思っていた方には意外かもしれませんね。むし歯予防の観点から言うと、歯磨きで細菌を減らすことよりも、歯磨きでフッ素を歯に塗ることの方が大事なのです。
ご家庭で利用できるフッ素としては、主に歯磨き粉、そのほかに洗口液などがあります。フッ素の利用において大事なポイントは、①濃度、②使う量、③使用するタイミングです。お子さんの年齢によって濃度や量を変える必要があります。当院では担当の歯科衛生士がオーダーメイドで処方しますので、ご安心ください。
なお、フッ素を利用することについて、歯のフッ素症(歯の白濁)や急性フッ素中毒(下痢・嘔吐などを起こす)を心配される方もおられます。しかし、前述のように正しい利用法を知っていただければ、そのような事態は大変起こりにくいものです。
親から子への感染予防
生まれてきたばかりの赤ちゃんの口の中には、むし歯菌はいません。むし歯菌は外からやってくるのです。その多くは、親から子へのスキンシップや食べ物の口移し・食器具の共用によるものだと分かっています。特に生後1歳7ヶ月〜2歳7ヶ月の時期はむし歯菌への感染が起こりやすく、「感染の窓」と言われています。
プラークコントロール(磨き残しを減らすこと)
磨き残しを少なくするということは、お口の中のむし歯菌を減らすと言うことです。むし歯菌が減れば、むし歯のリスクも当然低くなります。特に歯と歯の間はむし歯が出来やすい場所です。この部位にフロスや歯間ブラシを使うことで、細菌の量を大幅に減らすことができます。反面、フロスや歯間ブラシはやや扱いが難しいので注意が必要です。当院では担当の歯科衛生士が歯間のお手入れの仕方についてお手伝いし、あなたに合った清掃器具をご提案いたします。