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医療コラム

北欧型予防歯科って何?|もりわき歯科|芦屋駅すぐの歯科・歯医者

北欧型予防歯科って何?

・なぜ北欧?

日本でも浸透してきた予防歯科。実は日本よりも30年以上早く、北欧諸国では導入されていました。特に北欧の歯科先進国スウェーデンでは、国策として予防についての研究が推進された背景があります。結果、歯周病やむし歯予防に関する科学的根拠の大半が、スウェーデンの大学から生まれました。2021年の世界の歯学部ランキングでも、スウェーデンのイエテボリ大学が1位に選ばれています。

そうした経緯もあり、スウェーデンの人々の予防への意識は高いです。定期メインテナンスに通う人は、実に90%以上。日本人では16%ですから、いかに予防が文化として根付いているかがお分かりいただけると思います。

実際どのくらい効果があるかは後ほどお伝えしますが、むし歯・歯周病はすでに予防できる病気となりました。もりわき歯科では、こうしたスウェーデンの優れた科学的知見や文化、理念を取り入れることで、日本人のお口の健康に大きく貢献できると考えています。

 

・北欧型予防歯科って何?

スウェーデンでは、エビデンス(科学的根拠)を最も重視し、むし歯・歯周病のそもそもの原因にアプローチします。

日本で予防歯科というと、「歯磨き指導」や「歯石取り」、「フッ素塗布」のイメージをもたれる方も多いと思いますが、スウェーデンではこのうち「歯磨き指導」を重点的に行います。なぜなら、歯科医院で行うケアだけでは予防はできず、お家でのセルフケアが最重要であることが科学的に明らかにされているからです。

具体的に行うこととしては、お口の中の写真やレントゲンを10数枚撮影し、歯に付いた細菌を染め出して記録するなど、より精密な検査を行います。

次回来院時に検査結果と治療計画を患者さんにお示しし、セルフケアがうまくいくよう、歯科衛生士によるサポートを徹底的に行います。

セルフケアがうまくいっているかどうか、過去の状況と比べて判断する必要があるため、必然、患者さん毎に担当の歯科衛生士がつきます。この歯科衛生士担当生が北欧型予防歯科の大きな特徴ともいえます。

また、応急処置を除いて、詰め物や被せ物の治療は、セルフケアが十分にできてからでないと行いません。それは、原因への対策ができていない段階で治療をすると、再びむし歯・歯周病になってしまうリスクが高いためです。

 

・効果はあるの?

予防・メインテナンスの効果については、スウェーデンの歯科医師、アクセルソン先生らによって30年にわたる長期的な研究がなされ、その効果が証明されています。

この研究によると、仮に50歳でメインテナンスを始めた場合、80歳までに失う歯の本数は2本以下(1.8本)です。50歳のときに歯が27本ある方なら、80歳では25本残ります。一方、メインテナンスをしていなかった場合は、15本しか残りません。実際、この差はスウェーデン人と日本人の差とほぼ同じです。

・失った歯は取り戻せない

10本という差は、生涯自分の歯で噛めるのか、入れ歯やインプラントが必要になるのかの決定的な違いになります。そしてどのような人工物も、天然の歯にはかないません。噛み心地や、温度の感じ方、お手入れのしやすさなどが劣ってしまいます。例えばインプラントの場合、噛む力は天然の歯に近くなります。しかし、どのくらいの力で噛んでいるのか、その感覚は鈍ってしまう。インプラントをされている患者さんの中には、「よく噛めるので硬いものもバリバリ食べていたら、歯が欠けてしまった」という方も実際におられます。人間は本来、噛む力が強すぎれば、それを感知して噛む力を弱めるよう脳が指示を出す仕組みがあるのです。しかし歯が失われてしまえば、例えインプラントであっても回復することはできません。つまり、失った歯は、いくらお金をかけても取り戻せないのです。

 

北欧型予防歯科について解説しましたが、いかがだったでしょうか。

始めるタイミングが早ければ早いほど、たくさんの歯を残せます。

痛みがでないうちに検査をして、予防法を身につけ、未来を変えましょう。

もりわき歯科は、あなたがスウェーデンの人々と同じように生涯自分の歯で噛めるよう、全力でサポートいたします。

まずは当院の予約サイト(こちらをクリック)からご予約ください。

 

 

出典:

 

  1. Ian Needleman, Jean Suvan, David R Moles, Jean Pimlott. A systematic review of professional mechanical plaque removal for prevention of periodontal diseases. J Clin Periodontol 2005;32 Suppl 6:229-82.
  2. Axelsson P, Nyström B, Lindhe J. The long-term effect of a plaque control program on tooth mortality, caries and periodontal disease in adults. Results after 30 years of maintenance. J Clin Periodontol 2004 ; 31(9) : 749-57.
  3. 厚生労働省. 平成28年歯科疾患実態調査結果の概要. 厚生労働省ホームページhttps://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/62-28-02.pdf
  4. QS Quacquarelli Symonds. QS World University Rankings by Subject 2021: Dentistry. QSホームページ(https://www.topuniversities.com/university-rankings/university-subject-rankings/2021/dentistry)
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